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稲沢矯正歯科クリニックBLOGBlog

虫歯なのに痛くない!原因と対策について

2024年1月15日

みなさん矯正治療楽しんでますか?

こんにちは。稲沢 下津宮西町の稲沢矯正歯科クリニック、院長の吉廻 守(よしざこ まもる)です。
今回は「痛くない虫歯」についてお話ししていきます。

虫歯は一般的に痛みを伴うものとされていますが、必ずしもそうとは言えません。なぜ虫歯なのに痛まないのでしょうか。
原因と対策について紹介していきます。
 

目次

1. 虫歯なのになぜ痛くない?
 
1-1. 初期段階の場合

歯科検診で虫歯が診断されても痛みがほとんどない場合、その理由はおそらく初期段階にあるからです。歯科では虫歯の程度をC0からC4の5段階で評価します。その中で、C0とC1は初期段階と見なされます。

C0は歯の表面のエナメル質がわずかに溶け始めた段階で、まだ穴が開いていません。これは歯が白濁して見えるが、まだ進行が軽い状態です。軽い処置や丁寧なブラッシングで改善することもあります。

C1も歯の表面のエナメル質が溶け始めている状態で、変色が見当たらない場合もありますが、うっすらと黒ずんで見えることもあります。冷たいものに反応することはあるものの、痛みがないか一時的なものです。C1からは治療が必要になりますが、痛みが少なく負担が軽いのが特徴です。

初期段階では痛みを感じにくく、日常生活では気付きにくいため、歯科検診で見つかることが一般的です。そのため、治療も簡単で、痛みを感じずに済むことがよくあります。


 

1-2. 末期の場合

逆に初期段階とは異なり、末期に進行した場合でも歯の痛みを感じなくなります。末期の段階は前述のC4で、歯の大部分が溶け失われ、歯の根元まで虫歯に冒された状態を指します。歯の神経が死んでしまっているため、痛みがなくなります。

従って、これまで我慢できないほど痛かった歯が急に痛みを感じなくなった場合、末期の状態にある可能性があります。この場合、菌が自然治癒したわけではなく、通常は歯の抜歯が必要で、抜歯後に入れ歯や差し歯などで補強されることが一般的です。

末期の段階では、菌が血管に侵入することで脳梗塞や心筋梗塞のリスクも増加するため、早めの治療が重要です。歯の大部分が溶けているため、歯の根元にばい菌が侵入しやすく、再び痛みが出る可能性があります。我慢せずに、必要な治療を受けましょう。
 

2. 痛みが出てくる時期
初期段階を過ぎるとほとんどが痛みだす

痛みが出るのは、虫歯が象牙質に到達した時とされています。
前述したレベルで言うと、大体C2くらいからとされています。C2は、歯の表面のエナメル質の内側にある象牙質まで進行した状態です。象牙質は刺激が当たった瞬間から2、3秒以内に鋭い痛みを感じるといわれています。

そのため、C2レベルにまで達すると歯が痛み始めるのです。象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、虫歯が神経に到達する速さも早く、この状態のC3は痛みのピークとされています。
C3になると、何もしなくても歯がズキズキと激しく痛み出すことが特徴です。
 

3. 虫歯を初期段階で見つけるために
定期的に歯科検診へ行きましょう

まだ痛みの出ていない初期の段階での検診が最も効果的な方法です。
歯科の場合、多くの場合3か月に1回程度の頻度で受けることが一般的です。このサイクルなら、保険が適用され、検診費用は約2500円〜3500円程度です。また、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定医院であれば、1か月に1回でも定期検診が保険適用内で受けられます。

歯科検診をコンスタントに受けることは、悪化する前の段階での治療が経済的であるだけでなく、症状がなくてもクリーニングを受けられ、常に綺麗な歯を保つことができます。

スウェーデンでは30年以上前から、国民に定期的な歯科検診を義務付けており、その結果80歳時で平均20本の歯を保っています。これに対して、日本人の80代では平均して9本程度しか歯が残っていません。

歯科検診を定期的に受けることは、初期段階での状態で発見し治療するだけでなく、末永く自分の歯を保つためにも重要です。