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部分矯正でできることとできないこと【後編】

2023年1月20日

みなさん矯正治療楽しんでますか?

こんにちは。稲沢 下津宮西町の稲沢矯正歯科クリニック、院長の吉廻 守(よしざこ まもる)です。 今回は「できないこと」について、重点的に説明します。 歯列矯正を検討中の方は、前回の記事と併せてご覧になってくださいね。

 

目次

部分矯正でできないこと

 

①口元を引っ込めることはほぼ不可能である。
部分矯正では、その仕組み上、抜歯で生じたスペースを活かして大幅に歯を動かすことや、アンカースクリューを用いた非抜歯の移動が不可能です。歯列の幅が狭くなったり歯が傾斜したりするリスクを避けるには、無理に動かすことはおすすめできません。 このような症例には、反対側の顎の歯や奥歯を活かして歯を動かせる全体矯正が適しています。治療前の噛み合わせをキープしながら歯を動かすには、移動量を限定しておくことが必要不可欠となるでしょう。

 

 

②歯の重なりが重度の場合、叢生を完全に治すことは困難である。

 

歯の重なりが重度の場合、歯をキレイに並べるために広いスペースを確保しなければなりません。 その方法は「小臼歯の抜歯」「アンカースクリューを用いた奥歯の移動」「前歯の移動」「ディスキング(歯間をわずかに削ってスペースを確保する方法)」「歯列幅の拡大」など多数存在しますが、いずれも大きな空間を作るには不向きといえます。 重度の叢生が見られる場合は、抜歯やアンカースクリューを用いた上で全体矯正を行う必要があるでしょう。

 

③上下の歯をしっかりと噛み合わせることは困難である。

 

部分矯正は上の前歯に用いられることが多く、下の歯がその動きになかなか追いつけません。見た目は改善できても、機能面でいずれ不具合が生じてしまうでしょう。

 

④歯間の隙間があまりに大きい場合、完全に閉じることは困難である。

 

すきっ歯などの大きな隙間を埋める場合、治療中に両隣の歯が隙間へ倒れ込むリスクがあります。2本の爪楊枝を立てて、先端同士を引っ張ると倒れてしまう現象と同様です。歯の場合は大半が歯茎に埋まっているので、装置で隙間を埋めようとすると歯が傾斜を起こしてしまうでしょう。 周囲の歯を固定源にして動かす方法もありますが、部分矯正の場合はこの方法を取り入れられません。ほとんどの場合、全体矯正での治療が必要になるでしょう。

 

以上、4つの「できないこと」を紹介しました。

 

部分矯正にはさまざまな魅力がある一方で、適用できない症例が多いのが現実です。無理に適用すると、患者さまの理想とは異なる仕上がりになる恐れがあります。 そこで稲沢矯正歯科では、事前にシミュレーションを行い、その結果を患者さまにも共有しています。予測される仕上がりをご覧になり、患者さまご自身で治療方針を選んでいただくことが可能です。

 

もちろん判断に迷ったときは、歯科医師に相談していただければ適切なアドバイスをいたします。 歯列矯正を検討中の方や口元にコンプレックスをお持ちの方は、ぜひ一度稲沢矯正歯科へご相談ください。