こんにちは。稲沢 下津宮西町の稲沢矯正歯科クリニック、院長の吉廻 守(よしざこ まもる)です。
歯列矯正を始めると、歯並びが整うことで見た目やかみ合わせが改善されるなど、多くのメリットがあります。一方で、矯正装置をつけることで「口臭が気になるようになった…」というお悩みを抱える方も少なくありません。
今回は、矯正中に口臭が発生しやすくなる理由や、その対策、毎日のケア方法について、歯科医院の視点からわかりやすくご紹介します。これから矯正を始める方や、すでに治療中の方にもお役立ていただける内容です。
目次
なぜ矯正中は口臭が出やすいの?
矯正治療中は、通常よりも口臭が発生しやすい状態になります。その主な原因は以下のとおりです。
◆矯正装置に汚れがたまりやすい
ワイヤーやブラケット、マウスピースなどの矯正装置は、どうしても歯磨きが難しくなります。装置のすき間に食べかすや歯垢がたまりやすく、それが口臭の原因になります。
◆唾液の流れが妨げられる
唾液には、お口の中を洗い流す自浄作用がありますが、矯正装置の影響で唾液の流れがスムーズでなくなることがあります。その結果、細菌が繁殖しやすくなり、口臭が強くなる原因となります。
◆口呼吸になっている
矯正装置の違和感から無意識に口呼吸になる方も。口が乾燥しやすくなると、これもまた口臭の原因になります。
今日からできる!矯正中の口臭対策
では、口臭を防ぐためにどのような対策をとればよいのでしょうか?日常生活の中で実践できるポイントをご紹介します。
1. 歯磨きは「時間」と「道具」を意識して
矯正中の歯磨きは、いつもより丁寧に行うことが大切です。1日3回のブラッシングに加え、次のようなケアグッズを取り入れるとより効果的です。
◆矯正専用歯ブラシ
ブラケットの周囲までしっかり届く設計の歯ブラシを使いましょう。
◆タフトブラシ(部分用歯ブラシ)
細かい部分や装置の裏側など、通常の歯ブラシでは届きにくい場所に最適です。
◆歯間ブラシ・フロス
歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシでしっかり清掃を。矯正用のフロススレッダーがあると便利です。
◆マウスウォッシュ
ブラッシング後の仕上げに抗菌効果のある洗口剤を使うことで、細菌の繁殖を抑えることができます。
2. マウスピース矯正の方は特に注意
マウスピース矯正(インビザラインなど)の場合、装着時間が長いため、マウスピースの清掃を怠るとすぐにニオイがこもってしまいます。以下のポイントを押さえましょう。
◆毎食後に必ず歯磨きとマウスピースの洗浄を
◆水や専用の洗浄剤でこまめに洗う
◆洗浄後はしっかり乾かして保管する
「装着時間を守る」ことも大切ですが、清潔を保つことが快適な矯正生活の基本です。
3. 食生活の見直しも口臭予防に
食べ物にも口臭に影響を与えるものがあります。
◆においの強い食べ物(にんにく・ねぎ類)は控えめに
◆糖質の多い食事は歯垢の元になりやすいため注意
◆水分をしっかり摂って、口の中を乾燥させないことも重要です
また、矯正中は歯のすき間に食べ物が挟まりやすくなっているため、「よく噛む」「食後すぐに歯を磨く」など、意識を高めることも大切です。
4. 定期的なメンテナンスを欠かさずに
セルフケアだけでは落としきれない汚れや、知らずに発生している口腔トラブルを防ぐために、定期的な歯科医院でのメンテナンスが非常に重要です。
特に矯正中は、装置の調整のたびにお口の状態を確認できるので、気になることがあれば早めに相談しましょう。プロによるクリーニングも、口臭予防に非常に有効です。
まとめ:快適な矯正ライフをサポートします
矯正治療中の口臭は、多くの方が経験するお悩みですが、正しいケアを続けることで改善・予防ができます。「どうしても気になる」「自分ではわからないけど大丈夫かな?」という方は、遠慮なくご相談ください。
当院では、矯正治療中のサポート体制を整えており、歯磨き指導や口臭対策のアドバイスも行っています。治療のゴールに向かって、快適で前向きな毎日を過ごせるよう、一緒に取り組んでいきましょう。