みなさん矯正治療楽しんでますか?
こんにちは。稲沢 下津宮西町の稲沢矯正歯科クリニック、院長の吉廻 守(よしざこ まもる)です。
スポーツをされている方、矯正治療をご検討中の方、または矯正治療を受けていてスポーツを始める予定の方など、「矯正中にスポーツを行う方」もいらっしゃるかと思います。
今回は「矯正治療中のスポーツ」に関してお話ししていきます。
目次
1.矯正治療中にスポーツできる?
スポーツをしている人が歯列矯正をすることには、基本的に問題はありません。矯正治療は特別な処置を行うことは少なく、通常の進行に従って行われます。治療中に装置が壊れたり、大きなケガをしたりしない限り、治療期間はほとんどが2〜3年で終了します。
スポーツ選手が金属製の矯正装置を着用すると危険だと思われる方もいるかもしれません。しかし、最近では運動部や吹奏楽部など、さまざまなニーズに合わせた矯正方法が登場しています。
スポーツに取り組んでいる人ほど、歯並びや噛み合わせを整えることによるメリットが多いです。この記事を参考に、自分に合った矯正方法を見つけてみましょう。
2.スポーツをしている人でもできる矯正治療
以下では、スポーツをしている方でも実施可能な矯正治療の種類について詳しく説明していきます。
それぞれの特徴や利点・欠点を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
2-1.ワイヤー矯正(表側矯正)
ワイヤー矯正は、歯の表側に装置を取り付ける方法です。歯列矯正と聞くと、この方法を思い浮かべる人が多いでしょう。
ワイヤー矯正の特徴は、さまざまな症状に対応できることです。他の矯正方法と比べても、最も多くの症例に適用され、理想の歯並びを手に入れやすいと言えます。また、装置が舌に当たらないため、大きな声を出す際にも影響がありません。
一方、デメリットとしては、金属製の装置が目立つことが挙げられます。最近では、金属製の装置だけでなく、透明なプラスチックやセラミック製のものも選ぶことができます。治療中の見た目が気になる人も、安心して治療を受けることができます。
2-2.ワイヤー矯正(裏側矯正)
裏側矯正は、歯の裏側に装置を取り付ける矯正方法です。見た目が目立たないという利点がありますが、スポーツをする際にはデメリットが多くなります。
まず、競技中に接触や転倒などで装置が外れると、修復に時間がかかる特徴があります。歯の裏側に装置を取り付けることは、経験豊富な歯科医師でも難しいため、治療期間が延びたり、追加費用が発生する可能性もあります。
また、装置が舌に当たることが多いため、声を出す際に気になることが少なくありません。装置が粘膜に触れる回数が増えると、口内トラブルが起こる可能性も高まります。スポーツ中に装置が気になると、パフォーマンスにも影響することを覚えておきましょう。
2-3.マウスピース矯正
マウスピース矯正は、計画された期間内に、専用のマウスピースを装着して歯を徐々に移動させる治療法です。裏側矯正と同様に目立ちにくいため、外見に気を遣う人に好まれています。また、ワイヤー矯正よりも痛みが少ないのも利点です。
ただし、マウスピース矯正は通常、1日の装着時間が決められているため、スポーツ中に外す時間が長いと治療が遅れることがあります。また、マウスピースを緩く装着すると、矯正効果が弱まる可能性もあります。
3.スポーツをする人が矯正をするメリットと注意点
3-1.矯正をするメリット
スポーツにおいては、ダッシュやジャンプなどの瞬発力が試合の結果に大きな影響を与えます。
歯列矯正は、身体能力や瞬発力に良い影響を与えると言われており、噛み合わせが良くなることで左右のバランスも整い、さらなる効果が期待されます。噛み合わせが改善されると、食べ物を咀嚼する力も強くなり、食事の消化が改善され、栄養補給が効率的に行えるようになります。
3-2.注意点
一つ目は、スポーツ中に装置が外れてしまうリスクです。例えば、ボクシングやラグビーなどのコンタクトスポーツでは、接触や転倒によって矯正装置が外れたり、口内が傷ついたりするリスクが高まります。口内に違和感がある状態ではプレイに集中できず、ストレスを感じてしまうことも少なくありません。 また、バスケットボールやバレーボールなどでも、顔面にボールが当たった際に同様の問題が起こりやすくなります。繰り返しになりますが、競技中は唇や口内が傷つかないように注意しましょう。スポーツ選手が矯正治療を行う場合は、専用のマウスガードを装着することもあります。必要かどうかは、歯科医と相談して決めると良いでしょう。
もう一つは水分補給についてです。治療中の水分補給は、基本的に水だけです。その理由は、スポーツ飲料などには糖類が含まれているため、虫歯のリスクが高まるからです。もし飲む必要がある場合は、しっかりと歯磨きを行い、口内環境を整えるようにしましょう。