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稲沢矯正歯科クリニックBLOGBlog

【スマホが出っ歯の原因に?】姿勢と歯並びの意外な関係を歯科医が解説

2025年10月30日

こんにちは。稲沢 下津宮西町の稲沢矯正歯科クリニック、院長の吉廻 守(よしざこ まもる)です。
「最近、出っ歯になってきた気がする」「口を閉じにくい」 そんなお悩みを感じていませんか?
近年、10代〜30代の方を中心にこうした相談が増えています。
その背景には、スマートフォンやタブレットの“使いすぎ”による姿勢の悪化が関係しているのです。
 

 

目次

スマホ姿勢が口元に与える影響
 

スマホを使うとき、多くの方がうつむいた姿勢で画面を見ています。
この姿勢を長時間続けることで、頭が前に出た「ストレートネック」や「猫背」になりやすくなります。
実はこのような姿勢の崩れが、首や肩だけでなく顎や歯並びにも悪影響を与えているのです。

私たちの顎の位置は、頭・首・背骨のバランスのうえに成り立っています。
姿勢が乱れると、舌が下がり、口呼吸になりやすくなります。
その結果、前歯に前方への力がかかり、次のような不正咬合(悪い歯並び)につながることがあります。
 

 
不正咬合(悪い歯並び)
 

□上顎前突(出っ歯)
□開咬(奥歯が噛んでも前歯が閉じない)
□下顎後退(顎が小さく見える)
 

見た目の問題だけでなく、発音や咀嚼機能、顎関節症、いびきなどにも関わることがあります。

 
舌の位置がカギ!「低位舌」とは?
 

姿勢と深く関係しているのが、「低位舌(ていいぜつ)」という状態です。
これは、舌が本来あるべき上あごに接しておらず、下に落ちた位置にある状態を指します。
猫背やストレートネックの姿勢では、舌が下がりやすくなり、 前歯を内側から支える力が弱まります。
その結果、外側からの力(唇や頬)に押され、前歯が前方に傾いてしまうことがあります。

 

このように、「姿勢 → 舌の位置 → 歯並び」は密接に関係しています。
歯列矯正だけでなく、姿勢や舌の使い方を整えることが、長期的な安定につながります。

 
「スマホ顔」にも要注意!
 

口まわりの筋肉が衰える スマホを長時間見続けることで、「スマホ顔」と呼ばれる顔のたるみや歪みが起こることもあります。

 
特にうつむいた姿勢を続けると――
 

□舌の筋力が低下する
□飲み込む力(嚥下力)が弱くなる
□噛む力が落ちる


といった口腔機能の低下を招きます。


咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんげ)がうまくできなくなると、


□噛み合わせの悪化
□口呼吸の習慣化
□顎の筋肉バランスの崩れ


などが起こり、最終的には歯並びや顔の形にも影響します。
 

 
今日からできる!姿勢と舌のセルフケア
 

歯並びの乱れが進んでいる場合は、矯正治療が必要なこともあります。
ですが、早期であれば日常の姿勢を整えることで予防が可能です。


次のようなポイントを意識してみましょう。


□スマホはなるべく目線の高さで使う
□30分に一度は首や肩を伸ばす
□鼻呼吸を意識する
□舌の先を「上あご」に軽く当てるようにする


小さな意識の積み重ねが、将来の歯並びや顔の印象を守ることにつながります。
矯正治療+姿勢改善が理想的 姿勢が原因の不正咬合(悪い歯並び)は、歯列を整えるだけでは根本的な解決になりません。 矯正治療と並行して、正しい姿勢・舌の位置・呼吸の癖を整えることが、 治療後の安定や「後戻り防止」に効果的です。 必要に応じて、姿勢専門の医療機関との連携や、 MFT(口腔筋機能療法)と呼ばれる舌や口の筋肉トレーニングを行うこともあります。
 

 
まとめ:
 

スマホ時代だからこそ、姿勢を意識して 姿勢が原因の歯並びの乱れは、気づかないうちに進行することがあります。 「前歯が出てきた」「横顔の印象が変わった」と感じたら、 早めに稲沢矯正歯科クリニックにご相談ください。
スマホが欠かせない現代だからこそ、 “姿勢と舌の位置を整える”ことが、口元の美しさと健康を守る第一歩です。