舌や頬の内側を噛むことが増えたと感じることはありませんか?
口腔内を噛むことで、その部分に口内炎が発生することがよくあります。また、この状態が長引くと、口腔がんのリスクが高まるとも言われています。
今回は、口の中を噛んでしまう原因とその対策についてお話ししていきます。
目次
口内を噛んでしまう原因と対処法
1.疲れ・体調不良
普段、脳は顎の動きを調整し、口内を噛まないようにしていますが、疲労が蓄積している時や体調が優れない時には、顎の動きの制御がうまくいかず、舌や頬の内側を噛むことが増えます。
<対処法>
疲れが溜まっている場合や体調が悪い時は、十分に休息を取り、体調を整えることが重要です。
2.新しい被せ物や入れ歯を入れた
新たに被せ物や入れ歯を装着した直後は、口腔内がその形状に適応していないため、慣れるまでの間に頬の内側や舌を噛んでしまうことがあるかもしれません。
<対処法>
時間が経過するにつれて、新しい被せ物や入れ歯の形状に体が順応していくため、通常は次第に噛むことが少なくなります。しかし、上下の歯の位置関係によっては頬や舌が巻き込まれやすくなることもあるため、その場合には微調整が必要となることがあります。
3.歯がすり減って噛み合わせが変わった
歯は徐々に摩耗し、噛み合わせが低下していきます。噛み合わせが低くなると、頬の肉がたるむことがあり、その結果、口内を噛みやすくなることがあります。プラスチック製の入れ歯は摩耗しやすいため、特に噛みやすくなる傾向があります。
<対処法>
長期間入れ歯を使用しており、頬を噛みやすくなっている場合は、新しい入れ歯を作成することをお勧めします。
4.歯並び・かみ合わせの悪さ
歯並びやかみ合わせが不適切であることにより、口内を噛むことが増える場合があります。
<対処法>
特定の歯が突出しているために常に噛んでしまうなど、明らかに歯並びが影響していると考えられる場合には、矯正治療を通じて歯並びを改善することで根本的な解決が可能です。歯並びやかみ合わせの不具合は、歯や口腔の健康だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすため、可能であれば矯正治療を受けることを推奨いたします。
5.顎関節症
顎関節症により顎の関節がずれたり、咀嚼筋が正常に機能しなかったりすると、口内を誤って噛むことがあるかもしれません。
<対処法>
顎関節症は完全に治すことが難しいですが、歯科や口腔外科でのマウスピース治療などによって改善が期待できますので、ぜひ相談してみてください。