大人の矯正治療について
答えはYES!です。
大人になってからでも歯並び(形態、見た目)と、噛むという機能の両方を矯正治療で改善することにより、思いきり笑って写真に写ることも、美味しい料理をたくさん食べることも今まで以上に楽しめます。
大人の矯正治療の特長
歯並び、口元の見た目を改善でき
コンプレックスを克服できる
出っ歯やガタガタといった悪い歯並びを治療することで、審美的な改善とともに自信がもてるようになれます。治療によっては、口元がスッキリして横顔が美しくなること、正面から見た時に小顔になったりすることがあります。
悪いかみ合わせを改善することで
頭痛など体の調子が良くなることも
研究などで証明されているわけではありませんが、矯正治療でかみ合わせを改善したことで体の調子が良くなった方もいらっしゃいます。しかし、全員にあてはまるわけではないため、症状などをご相談下さい。
歯磨きがしやすくなり
むし歯、歯周病の予防につながる
きれいな歯並びになることで、歯磨き、フロスなどのお口の衛生管理がしやすくなります。
治療法の種類が多い
見えにくい、目立ちにくい矯正装置など患者さん一人一人のライフスタイルに合わせて治療方法を選択できます。
大人の矯正装置
大きく分けて3種類あります。
ご自身の歯並びとライフスタイルに合わせて相談しながら決定します。
稲沢矯正歯科クリニックは目立たない矯正治療に力を入れているため、
目立ちにくいセラミックブラケット、ホワイトワイヤー矯正がスタンダードです。
(※別途料金は頂いておりません。特別な場合を除いて、金属は使用しません。)
矯正装置の比較
①表側からの矯正 | ②裏側からの矯正 | ③マウスピースでの矯正 | |
---|---|---|---|
審美性 | 〇 | ◎ | ◎ |
装着感 | 〇 | △ | ◎ |
歯磨きのしやすさ | △ | △ | ◎ |
適応範囲 | ◎ | 〇 | △ |
目立たないセラミック、ホワイトワイヤー矯正の装置
全てが永久歯にはえ変わってからの治療です。
歯の1本1本にブラケットという装置を装着します。
メリット
- すべての症例に適応。
- 装置が白くあまり目立にくい。
- 装置が表側につくため発音に影響がない。
- 他の装置に比較して装置料が低価格。
デメリット
- しっかり歯磨きできないと虫歯、歯周病になりやすい
- 他の装置に比べて装置を装着していることがわかりやすい
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)
歯の裏側に装置を装着します。
上下ともに裏側の装置の「フルタイプ」と、上は目立つため、裏側の装置で、下は目立ちにくいため、表側の装置の「ハーフタイプ(コンビネーションタイプ)」があります。
ハーフタイプはフルタイプよりも費用が安いです。
従来の裏側装置とカスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)という新しい装置があります。
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)は、従来の裏側装置と比較して幅も小さく、厚みも薄いため違和感や発音への影響が大幅に減少しました。
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)は、国内において薬機法未承認の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
当装置は、米国3M社の製品で、3M社を通じて入手しています。
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置 (インコグニート)は、これまでに世界60ヶ国以上の国々で採用され、ヨーロッパでのシェアは60%以上です。(2019年現在)
重篤な副作用の報告はありません。また、国内で承認されている同一の性能を有するリンガルブラケット矯正装置もあります。
メリット
- フルタイプであれば正面左右からみてほぼ全く見えない。
- 表側に比べ、むし歯になりにくい。
デメリット
- 装置料が他の方法と比べて高額。
- 装置を装着して最初の頃は発音がしにくい。
目立たないマウスピース型矯正装置(インビザライン)
全世界でこれまで900万人以上の治療実績のあるマウスピース型矯正装置がインビザラインです。(2020年10月時点)
透明なマウスピースを7日~14日で交換していき歯を動かします。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、薬機法対象外の矯正歯科装置であり医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。装置に使用している材料は、薬事承認されており、安心してご使用いただけます。
入手経路は、インビザラインは歯列のデータを米国アライン社へ送信し、海外の工場で制作され米国アライン社のグループ会社である「インビザライン・ジャパン株式会社」より入手しています。
メリット
- 金属アレルギーの方でも矯正治療ができる。
- 透明なので目立ちにくい。
- 取り外し可能で普段通りのお食事や歯磨きができる。
- 歯の痛みが少ない。
デメリット
- 装置の使用方法、時間を守らないと歯が動かない。
- 歯並びによっては適用外になる場合もある。
歯科矯正用アンカースクリューを使用した矯正治療
一般的な歯科におけるインプラントとは異なり、非常に小さなチタン製のスクリューを骨に埋入し、そこからゴムなどで歯を引っ張り動かす方法になります。少量の麻酔で行える簡便な処置で良好な治療結果を得ることができます。
メリット
- 複雑な装置を使用しなくてすむこともある。
- 治療の目標を高く設定できる。
- 治療期間の短縮につながる。
デメリット
- 簡単ではあるが外科的処置が必要。
治療のリスク・副作用
日本矯正歯科学会では《矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について》を以下のようにまとめています。
①最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
②歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者様の協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
⑤歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
⑥ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪歯の形を修正したり、噛み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮装置が外れた後、現在の噛み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯あごの成長発育により噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。